小柳ゆき『あなたのキスを数えましょう』名曲の真相と歌唱の極意

小柳ゆき『あなたのキスを数えましょう』名曲の真相と歌唱の極意の注目ポイントを丁寧に掘り下げてご紹介します。

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1999年後半の日本の音楽シーンは、R&Bディーヴァブームの黎明期にありました。その渦中に突如として現れたのが、当時まだ高校に通っていた小柳ゆきです。デビュー曲『あなたのキスを数えましょう 〜You were mine〜』は、1999年9月15日にマキシシングル、10月13日に8cmシングルとしてリリースされました。タイアップとしてはテレビアニメ『アレクサンダー戦記』の主題歌やカネボウフーズのCMソングに起用されたものの、当初は大々的なメディア露出が組まれていたわけではありませんでした。

当時の制作関係者の証言や本人の回想によると、デモテープを受け取った当時の小柳ゆきは「17歳の自分が歌うにはあまりにも大人びていて、重厚すぎる失恋バラード」に戸惑いを感じていたといいます。しかし、幼少期からホイットニー・ヒューストンやマライア・キャリーといった本場のブラックミュージックに親しみ、天性のリズム感と圧倒的な声量を培っていた彼女は、過酷なボイストレーニングと試行錯誤を重ねてレコーディングに挑みました。

発売直後の初動順位はオリコン100位前後と決して派手な滑り出しではありませんでしたが、街のCDショップや有線放送で彼女の声を耳にしたリスナーから「この圧倒的な歌声の主は誰なのか」と問い合わせが殺到しました。ラジオ局へのリクエストが連日相次ぎ、口コミが燎原の火のごとく拡大。最終的にオリコンチャートで最高2位まで上り詰め、40週以上もチャートインし続ける異例のロングセラーとなりました。10代の少女が放つ切実で強靭なハイトーンボイスは、まさに時代が求めていた本物の歌声だったのです。

山崎 陸

山崎 陸

ガジェット&アプライアンスライター

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