なぜ高速増殖炉もんじゅは廃炉に?巨額費用の真相と解体の現在地
日本の高速炉開発ロードマップにおいて、もんじゅの前段階として建設されたのが、茨城県大洗町にある実験炉「常陽」です。同じ高速炉でありながら、両者には開発段階と目的において明確な違いが存在します。
「常陽」は熱出力のみで発電設備を持たず、高速増殖炉の基本的な技術実証や核燃料・材料の照射試験を主な目的とした「実験炉」です。これに対して「もんじゅ」は、電気出力28万キロワットの発電プラントを備え、発電用原子炉としての信頼性や運用実績を実証するために設計された「原型炉」でした。
開発段階は「実験炉(常陽)」から「原型炉(もんじゅ)」、さらに商用化一歩手前の「実証炉」、そして「実用炉」へとステップアップする構想でした。しかし、発電プラントとして複雑な配管系と大型タービンを備えたもんじゅは、実験炉とは比較にならないほど高度な安全管理と制御が要求されることになったのです。