嫌な記憶を消す脳科学と心理学|無理に消さず心を整える秘訣
嫌なことを寝る前に忘れるための最も確実な方法は、脳内にある不快な情報を物理的に「外へ吐き出す」儀式を行うことです。
1. エクスプレッシブ・ライティングの正しいやり方
テキサス大学のジェームズ・ペネベーカー教授が考案したエクスプレッシブライティングのやり方は極めてシンプルです。
・寝る前の15分間、紙とペンを用意する
・誤字脱字や文法、体裁は一切気にせず、心の中にある怒り、悲しみ、不安、ドロドロとした感情をありのままに書き殴る
・「こんなことを書いたら性格が悪いと思われる」といった自己検閲を完全に捨てる
・書き終えた紙は、シュレッダーにかけるか、ゴミ箱に破り捨てる
ポイントは「脳の外部メモリに感情を預ける」という感覚を持つことです。書き出すことによってワーキングメモリが解放され、脳は「この件は一度記録された」と認識して反芻を停止しやすくなります。
2. マインドフルネス瞑想で雑念を手放すステップ
布団に入った後に雑念が湧いた場合は、マインドフルネス瞑想で雑念をコントロールする呼吸法が効果を発揮します。
・鼻から4秒かけて深く息を吸い、腹部が膨らむのを感じる
・息を7秒間止める
・口から8秒かけて細く長く息を吐き出す(4-7-8呼吸法)
・途中で「またあの人の顔が浮かんできた」と気づいたら、「あ、今雑念が浮かんだな」と心の中で確認し、再び呼吸の出入りに注意をそっと戻す
雑念を消そうと戦うのではなく、「川の上流から流れてきた落ち葉を眺める」ように客観視する姿勢が、深い入眠へのスイッチとなります。