包摂とは?意味から排除・統合との違い、Sdgsの最新事例まで徹底解説
「包摂」は、漢字の通り「包み込み、取り込むこと」を意味する言葉です。哲学や論理学では「ある概念が、より広義の概念の範囲内に含まれること」を指しますが、政策やビジネスの文脈では社会的包摂(ソーシャルインクルージョン:Social Inclusion)の略称として広く用いられています。
英語圏で生まれたこの概念は、貧困、障がい、人種、ジェンダー、年齢、国籍などを理由に周縁へ追いやられがちな人々を、社会の対等な一員として迎え入れる理念を表します。国際連合が掲げるSDGs(持続可能な開発目標)の根幹スローガンである「誰一人取り残さない(Leave no one behind)」の理念と完全に一致しており、持続可能な社会構築に欠かせないキーワードとなっています。
日常やビジネスで活用される代表的な包摂の使い方・例文には、以下のようなものがあります。
- 「育児や介護と両立する社員を包摂した柔軟な人事制度を構築する」
- 「行政サービスから孤立しがちな困窮世帯に向け、社会的包摂を軸とした支援体制を整える」
- 「地方の高齢者を取り残さないよう、デジタル包摂の観点からUI設計を見直す」
なお、似た響きを持つ包摂の類語には「包括(全体を一つにまとめること)」「受容(受け入れること)」「抱合(抱きかかえること)」などがありますが、包摂は「弱者や少数派を切り捨てずに包み込む」という人権的・構造的なニュアンスを色濃く持っている点が際立った特徴です。