サントリー会長・佐治信忠の総資産と後継者真相|家系図と決断の全貌
佐治信忠氏の経営者としての評価を決定づけた最大の決断が、2014年における新浪剛史氏(元ローソン社長・現サントリーホールディングス社長)の招聘です。創業から115年にわたり鳥井家・佐治家による同族経営を続けてきたサントリーにとって、外部からプロ経営者をトップに据えることは経済界に巨大な衝撃を与えました。
この決断の背景には、約1兆6,000億円を投じた米蒸留酒大手ビーム社(現ビームサントリー)の巨額買収がありました。海外売上比率が一気に跳ね上がる中、旧来のドメスティックな同族経営モデルのままでは、世界的なメガプレイヤーであるディアジオやペルノ・リカールに対抗できないと直感したためです。
佐治会長は当時のインタビューなどで「創業家がすべての執行権を握り続ける時代は終わった。真に世界で勝てるプロ経営者に舵取りを任せ、創業家は理念と大所高所のガバナンスを守る」という趣旨の発言を残しています。この「所有と経営の分離」の実現こそが、サントリーを世界屈指のスピリッツメーカーへと飛躍させた決定打となりました。