2型糖尿病の初期症状と自覚しにくい理由|最新チェックと危険な前兆
健康診断で「要再検査」の判定を受けながらも、「痛くないから」と医療機関への受診を数年間先延ばしにしてしまう人は後を絶ちません。厚生労働省の国民健康・栄養調査でも、糖尿病が強く疑われる人のうち約2割以上が治療を受けていないという実態が浮き彫りになっています。
放置された高血糖が最終的に引き起こすのが、全身の細小血管を蝕む三大合併症、通称「しめじ」です。
【糖尿病の三大合併症「しめじ」】
- し(神経障害):最も早期に出現。手足の末梢神経が侵され、足の先が痺れる、チクチク痛む、あるいは逆に感覚が鈍麻して怪我や火傷の痛みに気づかなくなる。
- め(網膜症):目の奥の網膜血管が破綻し、眼底出血を引き起こす。自覚症状がないまま進行し、日本国内の中途失明原因の上位を占める。
- じ(腎症):老廃物をろ過する腎臓の糸球体が破壊され、尿タンパクから徐々に腎不全へと移行。週3回の人工透析導入を余儀なくされる最大要因。
日本糖尿病学会の臨床報告や医療現場の手記では、「靴擦れや巻き爪の小さな傷を放置していたら、痛みを感じないまま足先が真っ黒に変色し、重度の感染症から骨髄炎・壊疽(えそ)を起こして下肢切断に至った」という壮絶な事例が数多く記録されています。
高血糖状態では白血球の貪食能が低下して免疫力が落ち、末梢血流も滞るため、わずか数週間の放置で足の切断という取り返しのつかない事態へ直結します。「足の冷えやしびれ」は、末梢神経と毛細血管からの最終警告なのです。