親指付け根の突き指は放置厳禁!骨折や靭帯断裂のサインと最新治療法

親指付け根の突き指は放置厳禁!骨折や靭帯断裂のサインと最新治療法の全体像を丁寧に掘り下げてご紹介します。

ボールや床に親指を強く打ち付けたあと、「1〜2週間経ってもズキズキとした痛みが引かない」「親指に力を入れると関節がグラつく」という悩みを抱える人は少なくありません。親指の付け根の突き指が治らない最大の理由は、関節を繋ぎ止めている強靭な組織である「尺側側副靭帯(UCL)」の断裂や、中手骨基部の骨折を単なる打撲・軽度捻挫と自己判断して放置してしまうことにあります。

手の親指の付け根にある関節は「母指MP関節(中手指節関節)」と呼ばれ、物を強くつまむ(ピンチ動作)際に外側へ開こうとする強い力に対抗しています。このMP関節の内側(人差し指側)にある側副靭帯に過度な外力が加わると、母指側副靭帯損傷の症状として関節の不安定性や激痛が生じます。この外傷はウインタースポーツでストックを握ったまま転倒した際に多発することから、臨床現場では別名「スキーヤーズサム」とも呼ばれています。

さらに厄介なのが、断裂した靭帯の断端が近くの腱膜(内転筋腱膜)の下に潜り込んで反転してしまう「ステーナー病変(Stener lesion)」です。この状態に陥ると、靭帯同士が物理的に接触できなくなるため、どれだけ湿布を貼って安静にしていても自然治癒することは絶対にありません。知らずに放置を続ければ、ピンチ力は健側の半分以下に低下し、将来的に関節が変形して激しい痛みを伴う変形性関節症へと一直線に進んでしまいます。

小林 直樹

小林 直樹

トレンドリサーチャー

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。