マック廃棄の持ち帰りはなぜ即解雇?厳格ルールの裏側と最新ロス対策

マック廃棄の持ち帰りはなぜ即解雇?厳格ルールの裏側と最新ロス対策とはどのようなものなのか? 背景や要点を整理してお届けします。

「どうせ捨てるものなら、バイトが持ち帰っても店に損害はないのではないか」――そう考える人もいるかもしれません。しかし、マクドナルドが廃棄商品の持ち帰りや私的な消費を一切認めず、違反者を即刻クビ(懲戒解雇・契約解除)にする背景には、極めて論理的かつ重大な3つの理由が存在します。

第一の理由は、食品衛生上の責任とブランド防衛です。マクドナルドが設けている廃棄基準は、一般的な「消費期限」よりもはるかに手前にある独自の安全・品質基準です。仮に持ち帰りを許可した場合、持ち帰ったクルーやその家族・友人が数時間後に食べて食中毒を起こすリスクを排除できません。ひとたび健康被害が発生すれば、保健所の調査が入り、世間からは「マクドナルドの商品で食中毒が発生した」と報道されます。企業として持ち帰り後の保管状況まで管理できない以上、一口たりとも店舗外へ持ち出させない措置が不可欠なのです。

第二の理由は、不正防止とモラルハザードの遮断です。廃棄商品の持ち帰りを許可してしまうと、「持ち帰りたいから多めにポテトを揚げる」「ピーク終了直前に余分にバーガーを作る」といった意図的な過剰調理が横行しかねません。商品の製造原価が不当に跳ね上がるだけでなく、店舗オペレーションの根幹が崩壊してしまいます。

そして第三の理由が、法的な犯罪要件への該当です。法律上、廃棄予定の商品であっても、店舗の敷地内にある限りは「会社の所有物」とみなされます。これを無断で持ち帰る行為は、刑法上の「業務上横領罪」や「窃盗罪」に該当し得る立派な違法行為です。企業側にとって私的流用を容認することは、コンプライアンスの観点からも絶対に不可能な選択肢といえます。

中島 亮太

中島 亮太

写真家・フォトエディター

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。