山田孝之演じる芹沢多摩雄の衝撃!『クローズZero』伝説の全貌
映画『クローズZERO』がこれほどまでに熱を帯びた作品となった背景には、主演の小栗旬と山田孝之の深い信頼関係がありました。企画段階において、小栗旬自身が「芹沢多摩雄役を山田孝之が引き受けてくれないなら、自分はこの映画の主演をやらない」と制作陣に直訴し、直接電話で出演を熱望したというエピソードは有名なクローズZERO 撮影秘話の一つです。
当時、すでに同世代のトップランナーとしてしのぎを削っていた2人。小栗旬は「山田孝之という規格外の怪物を前にして、初めて本気で喰われる恐怖を味わった」と公開当時の特番インタビューで回顧しています。互いのプライドが衝突した現場の緊張感は、そのまま滝谷源治と芹沢多摩雄の対立構造へと昇華されました。
クライマックスとなった鈴蘭男子高校の雨中大決闘シーンでは、CGやワイヤーに極力頼らない過酷な肉体戦が展開されました。連日降りしきる泥水の中、山田孝之は満身創痍の状態で渾身のパンチとキックを繰り出し、小栗旬と本気で殴り合う迫真の演技を敢行。撮影期間中に足の痛みを抱えながらも一切妥協を許さなかった山田のストイシズムは、現場の全キャスト・スタッフの士気を極限まで高めました。
続く『クローズZERO2』では、宿敵である鳳仙学園との全面抗争が描かれます。かつて拳を交えた源治を認め、鈴蘭の看板を背負って先陣を切る芹沢の姿は、前作を遥かに超える貫禄を提示しました。三池組特有の容赦ない暴力描写の中に宿る、男たちの美学と叙情詩。それらを完璧に具現化したのが、山田孝之という稀代の怪優だったのです。