中根千枝『タテ社会の人間関係』要約!令和の職場も縛る日本人の本質
「場」によって集まった集団内部では、構成員の持つ専門性や能力(資格)がバラバラであるため、水平方向の共通項による団結が成立しにくい。そこで秩序を維持するために導入されるのが、年齢、社歴、入社年次などの「タテの序列」である。
中根は、人と人との結びつきにおいて、対等な関係である「ヨコ(同僚・同業者)」の連帯が極めて弱く、保護する側(親分・上司)と従属する側(子分・部下)という1対1の垂直関係の連鎖によって組織が構築されると指摘した。
このタテ構造には、以下のような構造的特徴が付随する。
第一に、「ウチとソト」の強烈な二元論だ。同じ「場」を共有する仲間内(ウチ)には強い感情的連帯と甘えが許される反面、組織の外(ソト)の人間に対しては極めて冷淡、あるいは排他的になる。
第二に、セクショナリズムの激化である。タテの系列で組織が細分化されると、隣の部署(他系列)との直接的な横の連携が取れなくなる。結果として、同じ社内であっても部署間の対立や情報の囲い込みが常態化してしまうのだ。