勝てば官軍負ければ賊軍の真実!映画『十一人の賊軍』が暴く裏側
長年封印されていたその幻の企画に息を吹き込んだのが、現代日本映画界を牽引する鬼才・白石和彌監督だ。白石監督は、笠原和夫の原案が持つ毒と牙を削ぐことなく、泥と血にまみれた集団抗争劇として蘇らせた。それが映画『十一人の賊軍』である。
主演を務めた山田孝之は、泥泥とした人間味あふれる盗賊・政(まさ)を熱演。泥にまみれ、死と隣り合わせの極限状態を演じきった山田の気迫は、従来の洗練された殺陣を見せる時代劇の常識を根底から覆した。現場には実物大の砦が建設され、CGに頼らない重厚な歴史アクションが繰り広げられた。白石監督は「単なる正義対悪の娯楽作ではなく、名もなき者たちが権力の都合に抗う姿を描きたかった」と撮影の舞台裏を振り返る。