2桁暗算が3秒で解ける驚愕の真実!インド式かけ算が示す新常識
この洗練された計算ロジックの起源は、インド古代の聖典に連なるヴェーダ数学にある。20世紀初頭、数学者であり宗教指導者でもあったスワミ・バーラティ・クリシュナ・ティルタが古代の文献を徹底的に再編し、16のスートラ(簡潔な計算原理の格言)として体系化したことで、世界中にその存在が知られるようになった。
インドの歴史には、特異な直感で数字の神秘を解き明かした天才たちが幾人も登場する。映画『奇蹟がくれた数式』でその数奇な生涯が描かれた天才数学者シュリニヴァーサ・ラマヌジャンは、神からの啓示のように複雑な数論の公式を次々と生み出した。
さらに、映画『シャクンタラ・デビ ~人類のコンピュータ~』のモデルとなった計算の天才シャクンタラ・デヴィは、コンピューターが弾き出したランダムな13桁の積をわずか28秒で暗算し、世界を震撼させた。彼らに共通していたのは、数を単なる記号の列ではなく、空間的・幾何学的な「生き生きとした構造」として知覚していた点である。インドの計算文化には、数そのものの美しさを直感的に捉える知性が脈々と息づいている。