海外のスキミング被害を防ぐ最強パスポートケースの選び方と盲点
現在発行されている日本のパスポートは、すべて国際民間航空機関 (ICAO) の世界標準規格に準拠したIC旅券 (Biometric Passport) だ。顔写真や氏名、国籍、生年月日といった機微な個人情報がICチップ内に暗号化されて埋め込まれている。外務省もその安全性を高く評価しているが、問題はチップ自体ではなく、外部から照射される電波だ。
非接触型の通信を可能にするRFID技術は、空港の自動化ゲートをスムーズに通過できる利便性をもたらした。その一方で、悪意ある第三者が特殊な携帯型リーダーを用い、ポケットや鞄の外側からデータをかすめ取る電磁的スキミング犯罪の標的にもなり得る。物理的なスリと異なり、盗まれた瞬間に気づくことは極めて難しい。帰国後に身に覚えのない請求や個人情報の悪用に直面して初めて被害を悟る、というのがこの犯罪の最も恐ろしい盲点だ。