豊田市の地域医療はどこへ向かうのか?Ja愛知厚生連 豊田厚生病院が挑む2026年「次世代救急と医療Dx」最前線
救急車を呼んでも受け入れ先がなかなか決まらない——。全国的な社会問題となっている救急搬送の滞留に対し、現場はデジタル技術を武器に真っ向から立ち向かっている。今年に入り本格稼働したリアルタイム救急データ連携システムは、搬送中の救急車内から患者の生体バイタルデータや心電図情報を高解像度で病院側に伝送。到着前から専門医チームが初動体制を完了できる仕組みを構築した。
特に重症トラウマ(外傷)や脳卒中、急性心筋梗塞といった1分1秒を争う症例において、このタイムラグの削減は患者の救命率および社会復帰率の向上に顕著な成果を上げている。「病院に到着してから検査や診断を開始する」という従来のタイムラインは完全に過去のものとなりつつある。救急隊員と医師がモニター越しに即座に判断を共有し、受入準備を整えるスピード感は、地域救急の様相を一変させた。