90代で厨房に立つ和の鉄人・道場六三郎の現在と進化する挑戦
毎朝の散歩と独自のストレッチ、そして何よりも「美味いものを探求する尽きない好奇心」こそが、道場六三郎の驚異的な若さのエンジンだ。朝起きると白湯を飲み、身体の隅々まで目を覚ます。特別な高級サプリメントに頼るのではなく、季節の旬の食材をバランスよく味わい、腹八分目を守る。長年培われたこの生活リズムが、今なお重い中華鍋を振り、繊細な盛り付けをこなす強靭な肉体を支えている。
取材陣が厨房でのスタミナの秘訣を尋ねると、道場は屈託のない笑顔で「好きなことを夢中でやっているだけ」と語る。立ち仕事が続く現場でも疲れた表情を一切見せず、味付けの微調整に妥協しない。頭の中で常に新しいレシピの組み合わせを巡らせ、ひらめいたアイデアを即座にメモに書き留める習慣は、青年時代から何ひとつ変わっていないという。