色褪せぬ格ゲーの最高峰、ストリートファイターIiiの衝撃と真価
1990年代後半、ゲーム業界全体が3Dポリゴンへの急速な移行に沸いていた。その激動のただ中で、カプコンはあえて極限の2D表現を追求する道を選ぶ。その中核を担った専用基板が「CPシステムIII」だった。
キャラクターデザインとビジュアルの指揮を執った安田朗(あきまん)をはじめとする開発陣は、1キャラクターあたり千枚を優に超える手描きアニメーションパターンを構築。流れるような筋肉の躍動、道着の翻り、指先のしなやかな動きに至るまで、当時の水準を遥かに凌駕するグラフィックが創り出された。リュウやケンを除く大半のプレイアブルキャラクターを一新するという大胆な賭けに出たことも、シリーズの未来を本気で切り拓こうとした制作陣の気概を物語っている。