葬儀や会議で笑いが止まらない?失笑恐怖症の真相と心理学的克服法
笑ってはいけないと強く意識すればするほど、喉の奥から笑いが込み上げてくる。このパラドキシカルな現象の解明に向け、心理学分野での研究が進んでいる。ドイツの心理学者マイケル・ティッツェ(Michael Titze)氏らの研究によると、人間は耐えがたいストレスや自己の存在を脅かす恐怖に直面した際、精神の崩壊を防ぐために過剰なストレスを外部へ発散させようとする。その出口として「笑い」が誤作動的に選択されるのだという。
臨床の現場では、この症状が社交不安障害や自律神経失調症の臨床症状と重なり合うケースが多く報告されている。日本心理学会に所属する臨床心理学の研究者たちも、予期不安の強まりによって交感神経が暴走し、脳の感情制御システムがフリーズすることが主因であると分析する。自律神経の急激な乱れが、呼吸の乱れや横隔膜の痙攣を引き起こし、物理的にも「笑い」に似た身体反応を作り出してしまうのだ。