京都高雄の名刹・神護寺の全貌!空海秘宝と伝源頼朝像の真相解明
金堂からさらに奥へ進むと、深く切り立った錦雲渓(きんうんけい)を一望する展望広場に出る。ここで体験すべき神事、あるいは風習が「かわらけ投げ」だ。素焼きの小さな小皿(かわらけ)に自らの厄を託し、渓谷の底へ向かって力強く投げ放つ。青空を滑空しながら谷底へ吸い込まれていく皿の軌道を見届ける瞬間、日常の鬱屈が吹き飛ぶような爽快感を味わえる。
このかわらけ投げは、神護寺が発祥の地とされている。雄大な自然景観と信仰行為が見事に融合した空間設計は、山岳寺院ならではの醍醐味だ。境内には多宝塔や鐘楼、文覚上人の墓など、激動の中世を物語る史跡が点在し、歩みを進めるごとに異なる時代の断片と出逢うことができる。