異形の歓楽街・飛田新地の光と影 取材で見えた令和の激変とリアル

異形の歓楽街・飛田新地の光と影 取材で見えた令和の激変とリアルにまつわる興味深い視点を分かりやすく発信ます。

飛田の歴史的価値を語る上で欠かせないのが、登録有形文化財に指定されている『鯛よし百番』の存在だ。大正時代に遊廓の楼閣として建てられたこの絢爛豪華な木造建築は、日光東照宮や桃山時代の美術様式を模した室内装飾で知られ、往時の狂騒と職人技の枠を集めた建築遺構として高い評価を受けている。

迷路のように入り組んだ回廊、精巧な欄間彫刻、そして絵師の手による天井画。鯛よし百番は現在、純粋な料理店として営業を続けており、当時の遊廓建築の内部を今に伝える貴重な生存証人となっている。周囲を取り囲む木造二階建ての「飛田建築」群もまた、関東大震災や大阪大空襲を免れた奇跡的な歴史の遺物であり、単なる歓楽街を超えた都市史の遺産として建築学者や歴史研究者の関心を集め続けている。

高橋 健太

高橋 健太

ライフスタイル編集者

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。