エビフライのしっぽはゴキブリと同じ?噂の真相と食べるリスクを徹底検証
「エビフライのしっぽを食べるとゴキブリを食べているのと同じ」という話は、結論から言えば完全な論理の飛躍による都市伝説です。噂の出所を探ると、双方が持っている「ある共通の生体成分」に行き着きます。
その成分こそが、多糖類の一種であるキチン質(キチン)です。キチン質は硬く柔軟性のある構造を作り出す性質があり、エビやカニといった甲殻類の殻をはじめ、昆虫の外骨格や羽、さらにはキノコなどの菌類の細胞壁にも広く存在しています。つまり、「エビのしっぽとゴキブリの羽に同じキチン質が含まれている」という点だけを切り取れば、科学的に間違いではありません。
しかし、これを「同じもの」と結びつけるのは極めて短絡的です。人間の髪の毛や爪、皮膚の角質層、さらにはサイの角や鳥のクチバシも、すべて同じ「ケラチン」というタンパク質で構成されています。だからといって「髪の毛を食べるのはサイの角を食べるのと同じ」と言わないのと全く同じ理屈です。ゴキブリという嫌悪感の強い昆虫を引き合いに出したインパクト重視の例え話が、ネットを通じて歪んだ形で定着してしまったのが真相です。