シャコバサボテンの育て方完全攻略|花が咲かない原因と満開の極意
全国の園芸相談窓口や園芸SNSにおいて、冬場から早春にかけて頻出する相談が「葉がシワシワに萎れてペラペラになっている。水が足りないと思って慌てて毎日水を与えたが、ますます株が倒れて根元が黒ずんできた」という典型的なSOSです。
現場の実態を調査すると、これは水不足ではなく、過湿と低温による「重度の根腐れ」が原因です。根が腐って吸水機能を完全に喪失しているため、地上部は極度の脱水症状(シワシワ)を起こします。そこへ親切心からさらに水を注ぎ込む行為は、窒息状態の根に止めを刺すことに他なりません。
もし株元を触ってグラグラしていたり、用土から異臭が漂っていたりする場合、緊急レスキュー処置によるシャコバサボテン根腐れ復活を試みる必要があります。
【根腐れレスキュー手順】
1. 鉢から株を抜き、湿った古い土を優しく崩す。
2. 黒褐色に変色してドロドロになった腐敗根や中身が抜けたスカスカの根を、消毒済みのハサミで完全に切り落とす。
3. 生き残った健康な白〜茶褐色の硬い根だけを残し、日陰で半日ほど根元を乾かす。
4. 水はけの極めて良い新しいサボテン専用用土に、一回り小さい素焼き鉢で植え直す。
5. 植え替え直後は水を与えず、直射日光の当たらない明るい日陰に置く。約1週間後から少量の水やりを再開し、新根の発根を待つ。
ただし、根が100%全滅しているケースも少なくありません。その場合の保険として絶対に知っておくべき技術が、シャコバサボテン挿し木増やし方です。緑色でハリが残っている上部の元気な茎節を2〜3節ずつひねり取り、切り口を日陰で2〜3日乾燥させてから、清潔な赤玉土(小粒)やバーミキュライトに浅く挿します。温度が20℃前後保てる春(4月〜5月)であれば、およそ3週間で新しい根が活着し、親株のクローンとして世代交代を果たすことが可能です。