膵臓癌末期に突如訪れる急変の正体|余命数日の前兆と看取りの全指針
Q1:急変が起きたとき、呼吸が苦しそうなら救急車を呼ぶべきですか?
A1:終末期の膵臓癌であることが確定しており、事前の方針(ACP)で延命治療を望まないと決めている場合は、救急車を呼んではいけません。救急車を呼ぶと救命プロトコルが作動し、肋骨を骨折させるような心臓マッサージや気管挿管が強制的に行われます。速やかに訪問診療医または契約している緩和ケア医療機関の緊急連絡先へ電話し、医師や看護師の指示を仰いでください。
Q2:意識が混濁して呼びかけに応じないとき、こちらの声は聞こえていますか?
A2:はい、最期までしっかりと届いています。大脳皮質が抑制されて返答や開眼ができなくなっても、内耳から脳幹を通過する聴覚神経回路は生命停止の直前まで保たれていることが近年の脳波研究でも支持されています。これまでの感謝や労いの言葉、思い出話を落ち着いた声で耳元に届けてあげてください。
Q3:黄疸や腹水が急激に悪化してから、本人のために家族ができる最善のことは?
A3:無理な経口摂取を強要せず、口渇を和らげる「口腔ケア」に専念することです。水で湿らせたスポンジブラシで唇や口腔内を潤すケアは、誤嚥性肺炎を防ぎつつ最大の安楽をもたらします。また、黄疸による皮膚のかゆみや浮腫には、刺激の少ない保湿剤で優しくタッチングを行うことが、患者の精神的安定に最も大きく寄与します。