イニシエーション・ラブ最後の2行ネタバレ解説!二人のたっくんの真相

イニシエーション・ラブ最後の2行ネタバレ解説!二人のたっくんの真相の全体像を詳しく解説してご紹介します。

2015年に公開された堤幸彦監督による映画版(松田翔太、前田敦子、木村文乃出演)は、「映像化不可能」と言われた原作のトリックに独自の映画的アプローチで挑み、興行収入13億円を超えるスマッシュヒットを記録しました。しかし、小説版と映画版では、ラストの演出意図と読後感・鑑賞後感に決定的な差異が存在します。

メディア形態クライマックスの演出手法観客・読者の受ける印象乾くるみ 原作小説最後の2行「美弥子の声に、男が振り返った。」で暗転。一切の解説なしに読者を放置する純文学的断絶。知的好奇心を刺激され、最初から再読を余儀なくされる戦慄と知的快感。堤幸彦監督 映画版ラスト数分で映像が巻き戻り、松田翔太(和雅)と森田甘路(夕樹)の鉢合わせ修羅場をコミカルなアクション交じりで完全ネタバラシ。エンタメとしての爽快なカタルシス。マユ(前田敦子)のしたたかな小悪魔性が可視化される。

「最後の2行の意味がわからない」と感じる読者の心理とSNSのリアル

読書メーターやSNS、5ちゃんねる(現5ちゃんねる)などのコミュニティにおいて、本作を読了した直後の感想は驚くほど二極化しています。

「最後の2行を読んだ瞬間、背筋が凍りついた」「即座に本をひっくり返してSide Aを読み直した」という絶賛の声が多数を占める一方で、一定数の読者からは「最後の2行の意味が全くわからない」「誰が夕樹で誰がたっくんなのか理解できない」という戸惑いの声が投稿され続けています。

読者がつまずく最大の理由は、「小説は最初から最後まで一人の主人公の内面を追うものである」という無意識のフォーマットに強く囚われているからです。夕樹の主観で書かれた世界から、和雅の主観で書かれた世界へと切り替わっているにもかかわらず、どちらも一人称に近い三人称、あるいは「僕」の視点で語られるため、視点人物が交代していることに脳が拒絶反応を起こしてしまうのです。この認知的不協和こそが、乾くるみが周到に仕掛けた罠の威力に他なりません。

斉藤 蓮

斉藤 蓮

デジタルマーケティングコンサルタント

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。