アウトレイジ相関図と勢力図で解く3部作の裏切りと結末の真相

アウトレイジ相関図と勢力図で解く3部作の裏切りと結末の真相にまつわる興味深い視点を詳しく紐解きます。

映画『アウトレイジ』3部作の根底に流れるのは、昭和的な任侠道(義理・人情)の完全な崩壊と、暴力・カネ・権力を基準とした近代的な「組織乗っ取り」の力学です。物語の骨格を理解するうえで不可欠なのが、関東最大の組織「山王会」と、西日本を掌握する巨大組織「花菱会」、そしてその狭間に置かれた武闘派ヤクザ・大友(ビートたけし)のポジショニングです。

第1作における発端は、山王会会長・関(北村総一朗)の狡猾な政治工作でした。関は、直参の池元組(組長・池元=國村隼)が弱小な村瀬組(組長・村瀬=石橋蓮司)と麻薬ビジネスで懇意にしていることを快く思わず、池元に村瀬組をシメるよう理不尽な命令を下します。狡猾な池元は、自らは手を汚さず、兄弟分の契りを交わしていた大友組(組長・大友)に汚れ仕事を押し付けました。ここから、大友組、村瀬組、池元組、そして山王会本家を巻き込んだ騙し合いのドミノ倒しが幕を開けます。

山王会本部の若頭・加藤(三浦友和)は、関会長の意向を汲みつつも、本心ではトップの座を虎視眈々と狙っていました。加藤は、大友組の若頭・水野(椎名桔平)や金庫番・石原(加瀬亮)の能力を見定めつつ、大友組と池元組を徹底的に共食いさせます。結果として、池元を殺害した大友は山王会から破門され、警察へ自首するしか逃げ道がなくなりました。さらに加藤は、最終的に関会長を背後から射殺。その罪を大友になすりつけ、自らが山王会二代目会長へと就任したのです。

『ビヨンド』では、加藤とインテリ経済ヤクザとなった若頭・石原が率いる「新体制・山王会」が政財界にまで影響力を拡大します。しかし、旧来の武闘派古参幹部との間に深刻な世代間対立と不信感が生じていました。そこに目をつけたのが、組織犯罪対策課のマル暴刑事・片岡(小日向文世)です。片岡は、出所した大友と、かつて大友に顔をカッターナイフで切り裂かれた因縁を持つ木村(中野英雄)を焚きつけ、山王会に対抗し得る関西の巨大組織「花菱会」の後ろ盾を取り付けさせます。

花菱会の若頭・西野(西田敏行)と若頭補佐・中田(塩見三省)は、大友と木村を利用して山王会の内紛を激化させ、加藤体制を瓦解に追い込みました。結果、山王会は花菱会の事実上の傀儡(かいらい)組織へと成り下がります。『最終章』では、花菱会の会長に元証券マンの野村(大杉漣)が就任し、武闘派の西野たちとの間で深刻な主導権争いが勃発。韓国の政財界に太いパイプを持つ「張グループ」の会長・張景徹(金田時男)の存在が絡み合い、裏切りと報復の連鎖は国境を越えた最終局面へと突入していきました。

石川 優花

石川 優花

インテリア&ライフスタイルコーディネーター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。