うつ病でセックスができない真相|性欲減退の理由と夫婦の対処法
性機能の障害は、精神科や心療内科の診察室において「最も患者から切り出しにくく、かつ医師側からも積極的に尋ねにくい」トピックの筆頭です。しかし、現代の臨床精神薬理学において、この問題に対する治療アプローチはすでに複数確立されています。
主治医へスムーズに切り出すためのアプローチ
診察室で口頭で話しにくい場合は、メモ帳に「薬を飲み始めてから性欲が全くわかない」「射精ができない・勃起が維持できないため、パートナーとの関係に支障が出ている」と簡潔に記載し、問診時に手渡す方法が最も実用的です。医師側も日常的な臨床課題として受け止め、以下の具体的な治療戦略を検討してくれます。
- 薬剤のスイッチング(切り替え):症状が安定している場合、性機能障害の頻度が低いミルタザピン(NaSSA)やボルチオキセチンなどの薬剤への変更を検討する。
- 併用療法の検討:うつ病の治療を維持しつつ、勃起不全に対してはホスホジエステラーゼ5(PDE5)阻害薬(シルデナフィルやタダラフィル等)の併用処方を受ける。
- 計画的な減薬ステップ:寛解状態が十分に継続していることを各種評価尺度で確認した上で、数ヶ月単位の時間をかけて段階的に維持用量を減らしていく。
【プロの結論】おすすめできる行動・避けるべき行動の判断基準
【おすすめできる人・取るべき行動】
・性機能の異変を「薬の正常な薬理作用」と客観視し、主治医に処方の再検討を相談できる方。
・パートナーに対して「性欲は湧かないが、人としての愛情や感謝はある」と明確に言語化し、ハグなどの代替スキンシップを提案できる方。
・完治までのタイムラインを年単位で捉え、焦らず心身の休養を最優先できるカップル。
【避けるべき行動・危険なアプローチ】
・パートナーの機嫌を取るため、またはプライドを守るために自己判断で抗うつ薬の内服を中断・減量すること。
・無理に性器結合を試み、失敗して過剰なトラウマや性能不安を深めること。
・何も説明しないまま相手を遠ざけ、「察してほしい」と沈黙を貫くこと。