なぜ絵が歪む?3点透視図法の描き方とアオリ・俯瞰を極めるプロの構図術
3点透視図法をマスターするための第一歩は、遠近法の基礎知識である「アイレベル(視線の高さ)と地平線」の不可分な関係を整理し、1点・2点透視図法との構造的な違いを明確に区別することです。
アイレベルとは、画面を捉えている「カメラ(鑑賞者の眼)の高さ」を示します。水平にカメラを構えている限り、アイレベルは常に水平線(地平線)と完全に一致します。1点透視や2点透視では、カメラが地面に対して水平に構えられているため、建造物の垂直線は常に画面の上下枠に対して完全な平行(90度)を保ちます。これが、2点透視図法において縦のラインが絶対にすぼまらない幾何学的な理由です。
対して3点透視図法は、カメラを上下に傾けた瞬間に成立します。カメラを空へ向けて仰ぎ見る「アオリ構図」では上方へ、地面を見下ろす「俯瞰構図」では下方へ、これまで平行だった垂直線が1点に向かって収束を始めます。この垂直方向の収束点こそが「第3の消失点」です。