60歳以上の社会保険扶養条件とは?180万円の壁と年金・別居仕送りを解説
Q1:60歳以上の妻がパートをしながら特別支給の老齢厚生年金をもらっています。年収合算でいくらまでなら扶養に入れますか?
A1:公的年金とパート給与の「合計見込み年収が180万円未満(月額換算15万円未満)」であれば扶養に入ることが可能です。パート代は交通費や諸手当を含む総支給額、年金は税金や社会保険料が引かれる前の「額面金額」で判定されます。また、妻の年収が夫(被保険者)の年間収入の2分の1未満であることも必須条件です。
Q2:別居している70歳の母親を扶養に入れる場合、毎月の仕送りは現金の手渡しでも認められますか?
A2:一切認められません。協会けんぽや健保組合の審査では、客観的な金融機関の記録が必須となります。銀行振込明細書、被扶養者名義の口座通帳コピーなど、「誰が・誰に・いくら送金したか」が公的に証明できる記録を直近数か月分提出する必要があります。手渡しや立替払いなどは生計維持の証拠として否認されます。
Q3:定年退職後にハローワークで失業保険(基本手当)をもらう予定ですが、退職直後から子どもの扶養に入れますか?
A3:退職直後の「待期期間」や「給付制限期間(自己都合退職などですぐに支給されない期間)」中は、収入が発生していないため一時的に扶養に入ることができます。ただし、実際の受給が始まり、受給日額が基準(一般健保では日額3,612円以上、60歳以上特例健保では日額5,000円以上)を超える場合は、受給開始と同時に扶養から外れる手続きを取り、一時的に国民健康保険へ加入する必要があります。
Q4:75歳になった親は、年収が180万円未満であれば引き続き子どもの健康保険の被扶養者でいられますか?
A4:いられません。年収や同居・別居の状況を問わず、75歳の誕生日を迎えた当日に全員が「後期高齢者医療制度」の独立した被保険者となります。被扶養者資格は自動的に喪失するため、子どもの扶養から完全に外れ、親自身が個別に保険料を納付することになります。