処方箋の「頓用」とは?頓服との違いや飲む間隔・正しい使い方を解説
医療現場やインターネット上で非常によく混同されるのが、「頓用」「頓服」「臨時薬」という3つの専門用語です。これらは使われるシチュエーションや対象となる薬の剤形によって明確に区別されています。
まず頓用と頓服の違いですが、最大の相違点は「対象となる薬の形態(剤形)」にあります。「頓服(とんぷく)」は内服薬(錠剤、カプセル、散剤、シロップなど、口から飲み込む薬)に対してのみ用いられる言葉です。これに対し「頓用」は、内服薬だけでなく、解熱用の坐薬、腰痛時の湿布薬、喘息発作時の吸入薬、かゆみ止めの塗り薬、点眼薬など、外用薬を含めた「一時的に用いる医薬品全般」を包括する上位概念となります。
調剤薬局の窓口で交付される薬袋の表示を見ると、その違いがよく分かります。飲み薬であれば「頭痛時 1回1錠 頓服」、湿布や坐薬であれば「痛む部位に 頓用」「38.5℃以上の発熱時 1個 頓用」と印字されるのが通例です。
一方、臨時薬と頓用の違いは「使用決定のプロセス」にあります。頓用(頓服)は、あらかじめ医師から「熱が出たら」「痛んだら」と条件を定められ、患者本人の自覚症状に基づいて使用されます。これに対して臨時薬は、入院中や救急外来などで検査結果や病状の急変を受け、医師がその場で臨時処方を決定し、原則として指示されたその1回(または指定日数)のみを投与する薬剤を指します。