モズの早贄はなぜ放置される?最新研究が暴く驚きの真相と生態

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モズの早贄の理由を紐解くにあたり、まず注目すべきはモズという鳥の特異な身体構造です。スズメ目モズ科に分類されるモズは、体長わずか約20cm、体重にして約30gから40gほどの小型鳥類に過ぎません。それにもかかわらず、バッタなどの大型昆虫はもちろん、カナヘビ、トカゲ、アマガエル、さらには自分と同じくらいの大きさのネズミや小鳥までも捕食する「小さな猛禽」としての顔を持っています。

しかし、本物のワシやタカといった猛禽類と決定的に異なる弱点があります。それは「獲物をがっちり押さえつける強靭な足の握力がない」点です。タカ科の鳥は頑丈な足指で獲物を押さえつけ、鋭い嘴(くちばし)で肉を引きちぎることができます。対してモズの足は木の枝にとまるスズメと似た構造であり、暴れる獲物を足だけでホールドし、解体する力が不足しています。

そこで編み出されたのが、植物の鋭いトゲ、小枝の分岐部、あるいは人間の設置した有刺鉄線に獲物を引っ掛ける行動です。獲物を引っ掛けて固定台(アンカー)とすることで、鉤状に曲がった鋭利な嘴を使って皮を裂き、肉を引きちぎることが可能になります。つまり、早贄という行動の原点は、物理的な制約を克服するための「道具代わりの固定治具」としての機能でした。

では、なぜその場ですぐに食べ切らず、串刺しにしたまま何週間も放置する個体が多いのでしょうか。ここに長年議論されてきた生態の謎が存在します。

松本 悠斗

松本 悠斗

サステナビリティ研究家

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。