猫がしんどい時の寝方とは?見逃せない危険サインと緊急受診の判断基準
SNSなどで「ごめん寝」として可愛らしく消費されがちなポーズの中にも、生命の危機に直結する病態が潜んでいます。猫が頭を下げて寝る危険性として最も警戒すべきは、壁や床の隅に自らの額を強く押し付けたまま動かない「ヘッドプレッシング(Head Pressing)」と呼ばれる異常行動です。これは単に眩しいから頭を隠しているのではなく、脳炎、脳腫瘍、あるいは重度の肝不全に伴う肝性脳症によって頭蓋内圧が亢進し、耐え難い頭痛や神経障害から逃れようとしている異常反射です。
また、猫呼吸が荒い寝方の真相を探ると、そこには循環器や呼吸器の破綻が色濃く影を落としています。健康な成猫の安静時呼吸数は、1分間に15〜30回程度が正常範囲です。しかし、睡眠中にもかかわらず呼吸数が毎分40回を超え、胸ではなくお腹をフイゴのようにペコペコと大きく動かしている場合、これは猫腹式呼吸の緊急受診目安に該当します。
さらに危険度が高いのは、首を前方に長く伸ばし、肘を外側に広げて口を半開きにしながら息をする「起坐呼吸(きざこきゅう)」です。猫は本来、純粋な鼻呼吸動物であり、犬のように体温調節目的でハァハァと口呼吸(パンティング)をすることは通常ありません。眠ろうとしている姿勢のまま口を開けて呼吸している、舌や歯茎の色が白っぽい・紫色(チアノーゼ)に変色しているといった兆候が重なった場合、数時間以内に呼吸停止に陥るリスク極めて高い超緊急事態です。