A型作業所の給料はなぜ安い?平均手取りと2026年の実態を徹底解剖

A型作業所の給料はなぜ安い?平均手取りと2026年の実態を徹底解剖とは一体何なのか? 主要なファクトを丁寧に紐解いて紹介します。

「A型作業所の給料は低すぎて生活が成り立たない」という言説は、単なる感情論ではなく客観的な統計データに裏打ちされた事実です。厚生労働省が公表している障害者就労支援関係資料によると、全国の就労継続支援A型事業所におけるA型作業所の平均月収は、全国平均で約8万3,000円〜9万円台前半を推移しています。地域別最低賃金が改定された現在においても、全国平均時給が上昇した一方で、月額給料の総額が劇的に跳ね上がったわけではありません。

読者が最も知りたいのは、額面の金額ではなく銀行口座に実際に振り込まれるA型作業所の給料の手取り額です。月収の額面から引かれる控除項目の実情を掘り下げてみましょう。

A型事業所で週20時間以上勤務する場合、雇用保険への加入が義務付けられます。さらに法改正に伴う社会保険の適用拡大が進んだ事業所では、健康保険や厚生年金保険の加入対象となるケースがあります。この場合、A型作業所の社会保険の控除額として毎月約1万3,000円〜1万6,000円程度が額面から天引きされる計算です。

仮に時給1,050円の地域で「1日5時間・週5日(月21日)」働いた場合、額面月収は11万250円となります。ここから雇用保険料、健康保険料、厚生年金保険料、さらには前年の所得に応じた住民税が差し引かれると、最終的な手取り額は約8万8,000円〜9万2,000円前後まで目減りします。週20時間未満のシフトであれば社会保険の天引きは免れるものの、そもそも総支給額が7万〜8万円程度にとどまるため、手取りは約6万8,000円〜7万5,000円程度にしかなりません。この手取り額だけで家賃、光熱費、食費を賄い、単身で完全な自立生活を送るのがいかに過酷であるかは明白です。

橋本 菜々子

橋本 菜々子

トレンドリサーチャー

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。