土曜日の祝日で振替休日なしはおかしい?制度の裏側と法改正論争
なぜこのような制度設計になったのか。時計の針を半世紀前、1973年(昭和48年)まで戻す必要がある。当時の三木武夫内閣のもとで祝日法が改正され、初めて「振替休日制度」が導入された。
1970年代前半の日本社会は、現在とは大きく異なっていた。官公庁や民間企業の多くは週休1日制、あるいは隔週週休2日制を採用しており、「日曜日」こそが国民共通の唯一の全休であった。そのため、日曜日の休日が祝日によって潰されることを防ぐ目的で振替休日が創設された経緯がある。当時は「土曜日は半日勤務(半休)」が一般的であり、土曜日を日曜と同等に振替休日の対象とすることは想定されていなかった。
時事ニュース・社会制度の変遷とともに、1980年代後半から1990年代にかけて週休2日制が急速に浸透した。しかし、休日制度の根幹をなす振替休日の対象規定は、昭和48年当時の「日曜日限定」のまま置き去りにされてしまった。この制度のタイムラグが、令和の労働者における違和感の根本原因となっている。