本場ウィーンの気品漂う「カフェ ラントマン 青山」最新取材記
ウィーンの珈琲バリエーションは実に豊富だが、なかでも一度は味わいたいのが「アインシュペナー」だ。かつて御者(馬車の御者)が寒さを凌ぎつつ、仕事の合間に冷めにくい珈琲を飲めるよう工夫された歴史を持つ。
グラスに注がれた深煎りのダブルエスプレッソの上には、溢れんばかりの冷たい生クリームが贅沢に乗せられている。かき混ぜずにそのままグラスに口をつけるのが正しい嗜み方だ。唇をかすめる冷たく滑らかなクリームの直後、熱く力強いエスプレッソが滑り込んでくる。この温と冷、甘みと苦みの美しいコントラストは、一度体験すると忘れられない余韻を残す。