何度教わっても仕事が覚えられない…発達障害の疑いとミスを減らす具体策
業務でのミスが積み重なると、「このままでは仕事をクビになるのではないか」という強い恐怖に苛まれる方が少なくありません。しかし、日本の労働契約法第16条により、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められない解雇は解雇権の濫用として無効と定められています。業務の習熟が遅いという理由だけで即座に解雇されることは法的に極めて困難です。
根本的な解決に向けた第一歩として、精神科や心療内科の専門外来を受診し、正式な検査を受ける選択肢があります。一般的な検査では、知能検査であるWAIS-IV(ウェクスラー成人知能検査)を用いて言語理解やワーキングメモリ、処理速度などの能力差を数値化し、幼少期からの成育歴の聞き取りと合わせて総合的に診断が下されます。
診断後の職場へのカミングアウト(開示)については、慎重な見極めが必要です。「発達障害である」という病名だけを伝えても、職場側はどう対応すべきか困惑してしまいます。伝える際は以下のポイントを整理した書面を用意するのが鉄則です。
- 苦手なこと(具体的な業務上の困難):例「電話を受けながらメモを取る作業が苦手です」
- 自力で講じている工夫:例「通話を録音し、後から確認する手順を取っています」
- 会社に求めたい合理的配慮:例「重要な業務指示はチャットツールなどテキストでいただけますとミスを防げます」