名経営者の栄光と迷走の裏側:東芝・西田厚聰が引き起こした激震
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衰退のトリガーとして語り継がれるのが、2006年に断行された米国の原子炉メーカー、ウエスチングハウス・エレクトリックの巨額買収劇だ。世界的な「原子力ルネサンス」の波に乗ろうとした西田氏は、他社との熾烈な競売戦の末、当初の想定をはるかに上回る約54億ドル(当時のレートで約6600億円)という高値で買収を成立させた。
この買収こそが、その後の迷走と崩壊の決定打となる。高値掴みと揶揄された取引の裏には、競合他社を振り切りたいという強いプレッシャーと、甘い収益見通しが存在していた。2026年の今日から振り返れば、この買収で抱え込んだ潜在的リスクが、やがて巨大な損失のマグマとなって同社の財務を根底から揺るがすことになる。