インフルにココアは効く?予防効果の真相と「逆効果」の理由を徹底解説
ココアとインフルエンザの関係を語るうえで外せないのが、製菓大手の森永製菓によるココアの研究発表です。同社の研究所では長年にわたりカカオの機能性研究が行われており、2010年代以降、カカオに含まれる特有の成分に関する画期的な基礎研究成果が相次いで報告されてきました。
研究の中核を担うのが、カカオ豆に豊富に含まれるカカオポリフェノールとカカオエキスの抗ウイルス作用です。実験では、ココア抽出液がインフルエンザウイルス(A型およびB型)に対し、ウイルスの表面にある突起(ヘマグルチニン)に直接吸着することで、ヒトの細胞表面への侵入を物理的にブロックする現象が確認されました。
ウイルスは細胞内に侵入しなければ増殖できません。つまり、カカオエキスがウイルスの「鍵」を塞ぎ、宿主細胞という「鍵穴」に結合するのを防ぐことで、感染の初期段階を抑え込むメカニズムが実験室レベルで明らかになっています。日々の食生活で親しまれている身近な飲料に、ウイルスの感染力を直接弱めるポテンシャルが秘められている事実は、予防医学の観点からも大きな注目を集めています。