新選組総長・山南敬助の切腹理由とは?脱走の真相と明里の悲恋に迫る
山南敬助の最期を語る上で欠かせないのが、恋人であった島原の芸妓・明里(あけさと)との悲恋です。八木家の次男・八木為三郎の回想録(子母澤寛の取材による)には、切腹直前の生々しい別れの情景が鮮明に残されています。
切腹の直前、山南が死を前にしていることを知った明里は前川邸へ駆けつけました。しかし、切腹の場への部外者の立ち入りは許されず、二人は出格子の桟越しに対面することになります。山南は格子越しに手を伸ばして明里の髪を撫で、静かに別れの言葉を交わしたと伝えられています。
創作や後世の脚色が含まれているとの指摘もありますが、山南が埋葬された光縁寺の過去帳には、のちに亡くなった「明里」とみられる女性の記録も残されています。激動の時代に散った武士と、彼を愛した女性の純愛は、時代を超えて多くの人々の涙を誘っています。