府中競馬正門前駅の異様な落差!巨大ホームに2両が停まる理由と実態
年間で最も府中競馬正門前駅がその真価を発揮するのが、5月下旬に開催される日本ダービー(東京優駿)の日です。十万人規模の観衆が詰めかけるこの日、京王電鉄は総力を挙げた特別輸送体制を敷きます。
普段は東府中駅との往復に徹している競馬場線に、10両編成の府中競馬正門前駅 臨時列車が次々と投入されます。レース終了後の16時台から17時台にかけては、東府中駅での乗り換えを必要としない「新宿行き直通急行」や「直通特急」が設定され、乗客を最短最速で都心へとピストン輸送します。このとき、普段は閉じられている広大な臨時改札口が一斉に開放され、駅員や警備員が肉声とハンドマイクで整然と群衆を誘導します。
この光景を支えているのが、前述した「2面2線の巨大ホーム」です。片方のホームに10両編成を据え付けて満員になったら即座に発車させ、その間に反対側のホームへ次の編成を滑り込ませる――。この「交互発着」を寸分の狂いもなく成立させるために、かつての設計者たちは平日には無駄とも思える巨大な鉄道敷地を確保したのです。