徳川の城下町が魅せる令和の逆転劇——千葉県大多喜町、歴史と先端ライフスタイルが交差する「房総の小京都」のいま
房総半島を横断するように走るいすみ鉄道は、全国の地方路線が存続の危機に直面するなかで、独自の輝きを放ち続けている。春には線路沿いに黄色い菜の花と桜が咲き誇り、まるで一枚の絵画のような風景の中を走る姿は、全国の鉄道ファンや写真家を魅了してやまない。
移動手段という従来の役割を超えた「乗る価値のあるエンターテインメント」としてのブランディングは、2026年に至ってますます研ぎ澄まされている。車内で地元の旬の食材をフルコースで味わえる「美食列車」の定期運行や、沿線の古民家マーケットと連動したイベント列車の企画など、地域住民と一体となったアイデアが続々と形になっている。ローカル線を地域の誇りへと育て上げた成功体験は、全国の地方自治体からも注目の的だ。