就労継続支援B型は工賃が低すぎる?実態とA型との違いを徹底解剖
かつてB型事業所の仕事内容といえば、段ボールの組み立て、チラシの封入、バリ取りといった単純な内職作業や、パン・焼き菓子の製造、農作業が主流でした。もちろん、これらの作業は手先の感覚を養い、繰り返しのリズムで精神を落ち着かせる効能があり、現在も根強い需要があります。しかし近年では、事業所ごとに請け負う業務の差別化が劇的に進んでいます。
都心部を中心に急増しているのが、Webサイト制作、動画編集、イラスト作成、データ入力などのデジタル・IT業務に特化したB型事業所です。また、本格的なスペシャルティコーヒーの自家焙煎とドリップパック販売、クラフトビールの醸造補助、オリジナル雑貨のEC販売など、一般市場で通用する高品質な商品を展開する事業所も増滅していません。作業内容の高度化に伴い、高い工賃を還元できる好循環が生まれています。
一方で、口コミサイトやSNS上の評価を精査すると、現場の深刻な歪みも浮かび上がります。
「精神的に追い詰められて退職したあと、週2日から通い始めた。職員さんが体調の波を当たり前として受け止めてくれたことで、数年ぶりに人間らしい呼吸ができた気がする」(30代・気分障害当事者)
こうした肯定的な体験談がある半面、以下のようなネガティブな告白も珍しくありません。
「職員の指示が高圧的で、ミスをすると全員の前で叱責された。これでは一般企業と変わらないストレス」「毎日8時間座って1日500円の封筒貼り。成長の実感が持てず、自分が社会から切り捨てられた感覚が強まった」(20代・発達障害当事者)
このように評判が極端に分かれる背景には、事業所の理念が「当事者のケアと自立支援」に向いているのか、それとも「行政からの給付費(報酬)目当ての囲い込み」に堕しているのかという、事業者間のモラルと支援力の圧倒的な格差が存在します。