ラ行変格活用はなぜ4つだけ?終止形が「り」の理由と試験対策の極意
古文の世界に存在する動詞の活用タイプは全部で9種類あります。その中でも変格活用(変則的な変化をするグループ)は「カ変」「サ変」「ナ変」「ラ変」の4つしかありません。ラ行変格活用に属する動詞は、「あり」「をり」「はべり」「いまそかり(いますがり)」の4語のみです。
まずは基本となる活用表を確認します。四段活用をはじめとする他の活用形と並べて比較すると、その特異な構造が浮き彫りになります。
【ラ行変格活用の活用表】
- 未然形:ら
- 連用形:り
- 終止形:り
- 連体形:る
- 已然形:れ
- 命令形:れ
口ずさんで覚える際は「ら・り・り・る・れ・れ」と唱えます。ここで最も注目すべきは、終止形と連用形がまったく同じ「り」になるという事実です。通常のラ行四段活用(咲く、散るなど)であれば「ら・り・る・る・れ・れ」となり、終止形はウ段の「る」になります。この終止形「り」こそが、古文読解において極めて重要なシグナルとなります。
また、「いまそかり」については、古典文学の本文や諸本によって「いまそがり」「いますかり」「いますがり」と濁音化・撥音化して表記されるケースが見られます。これらはすべて「いまそかり」の音変化(表記揺れ)であり、活用形式や文法的な扱いはすべて同じラ変として分類されます。