世界を震わす劇伴の舞台裏!名匠・佐藤直樹が放つ映画音楽の神髄
東宝の特撮史に金字塔を打ち立てた『ゴジラ-1.0』において、音楽が果たした役割は極めて大きい。伊福部昭による不滅のテーマ曲という巨大な壁に対し、佐藤直樹は逃げることなく真っ向から対峙した。劇中で鳴り響くオリジナル楽曲群は、破壊神の恐怖だけでなく、戦後を生き延びようとする名もなき人々の絶望と矜持を痛切なまでに浮き彫りにした。
山崎貴監督とのタッグは二十年以上に及ぶ。二人の原点ともいえる『ALWAYS 三丁目の夕日』では、ノスタルジーに甘溺しない澄んだメロディラインを紡ぎ出し、日本アカデミー賞最優秀音楽賞を受賞した。映像の意図を完璧に汲み取りつつ、監督の想像を超える感情の波濤を音で提示する。この二人三脚の信頼関係こそが、邦画のスケールを押し広げる原動力となってきた。