タコピーの原罪の最終回はなぜ「ひどい」と炎上したのか?賛否両論の真相とラストの意味を徹底考察
ラストシーンでしずかとまりなが交わした会話には、作者タイザン5氏が作品全体を通じて仕掛けた最大のメッセージが込められています。
二人の机に残されたタコピーの落書き。それは消滅したタコピーの唯一の痕跡であり、言葉を交わすための「きっかけの依代(よりしろ)」でした。しずかもまりなも、なぜ自分がその落書きを知っているのか、なぜ相手にこれほど強い感情を抱くのか、理屈では説明できません。
しかし、家庭に居場所がなく、親からの愛に飢えているという「同じ地獄を生きている孤独」を、二人は無意識下で共有しています。これまでのループでは、しずかは感情を押し殺して諦め、まりなは暴力でしか自己表現ができませんでした。それが最後の世界では、「宿題写させてよ」「やだよ」という些細な言い合いから、お互いの感情をぶつけ合う直接のコミュニケーション(おはなし)へとシフトしたのです。
この結末は、決して完璧なハッピーエンドではありません。しかし、破滅へと向かっていた二人が「最悪の環境の中で、共に生き延びるための共犯関係(あるいは対等な敵対関係)」を築けたこと自体が、本作における最大の伏線回収であり、唯一の現実的救いだったと言えます。