お寺に巨大鳥居?岡山・最上稲荷の謎と悪縁断つ両縁参りの全貌

お寺に巨大鳥居?岡山・最上稲荷の謎と悪縁断つ両縁参りの全貌の背景について、分かりやすい解説を詳しくお届けします。

最上稲荷を語る上で最大の疑問符となるのが、鉄骨鉄筋コンクリート造として日本屈指の規模を誇る「大鳥居」の存在です。寺院の入り口に堂々と構えるこの大鳥居は、昭和47年(1972年)に建立されたもので、柱の直径は約4.6メートル、総重量は2,800トンにも達します。

仏教寺院である妙教寺に鳥居が存在する背景には、最上稲荷が歩んできた神仏習合の歴史が深く関係しています。寺伝によると、延暦4年(785年)に報恩大師が孝謙天皇の病気平癒を祈願した際、最上位経王大菩薩(最上さま)が白狐に乗って降臨されたのが起源とされています。以来、法華経の教えを守護する神仏一体の霊場として尊崇を集めてきました。

明治維新期に吹き荒れた「神仏分離令」や「廃仏毀釈」の嵐の中、全国の神社仏閣が強制的に分離・解体される中、妙教寺は信徒組織の結束と「仏教の神(最上位経王大菩薩)」を祀る寺院としての独自性を貫き通しました。これにより、鳥居をくぐって本堂(霊光殿)に進むという、神道と仏教が美しく融和した中世以来の信仰景観が現在まで守り抜かれたのです。

伏見稲荷大社や愛知県の豊川閣妙厳寺(豊川稲荷)と並び、古くから日本三大稲荷の妙教寺として全国的な知名度を誇る理由は、この唯一無二の歴史的アイデンティティにあります。

中川 明日香

中川 明日香

ビジネス戦略アナリスト

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。