つんく♂がん闘病と声帯摘出の真相|2026年現在の病状とハワイ生活
つんく♂氏の身体に最初の異変が現れたのは、2013年秋のことだった。長年酷使してきた喉の違和感や声のかすれが治まらず、複数の専門医による精密検査を重ねた結果、2014年2月に喉頭がん(早期の声門がん)の診断が下された。同年3月に病名を公表した際、日本中が息を呑んだ。
当初、音楽家としてのアイデンティティである声を維持するため、外科手術による切除ではなく、放射線治療と抗がん剤による集学的治療が選択された。およそ半年間にわたる過酷な副作用に耐え抜き、同年9月には「完全寛解」を発表。多くのファンや音楽関係者が安堵の胸をなでおろしたのも束の間、悪夢は直後に訪れた。
定期検診を受けたわずか1ヶ月後の2014年10月、がんの局所再発が確認されたのだ。医師から告げられた選択肢は過酷を極めた。このまま放置すれば余命は幾ばくもないこと、そして命を救う唯一の手段は「喉頭の全摘出(声帯の摘出)」であるという宣告だった。
声帯を摘出すれば、二度と自らの肉声で歌うことも、家族の名前を呼ぶこともできない。自著『だから、生きる。』のなかで、つんく♂氏は当時の心境を「目の前が真っ暗になり、喉から手が出るほど欲しかったはずの未来がすべて崩れ落ちていく感覚だった」と生々しく振り返っている。歌手としての死を受け入れるか、それとも肉体としての死を待つのか。あまりに非情な二者択一が突きつけられた。