西村まさ彦の改名理由と現在|今泉慎太郎から円熟期へ辿った真実

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西村まさ彦の若い頃を振り返ると、その道のりは決して平坦なエリートコースではありませんでした。地元・富山市民劇団「THE・TOYAMA」で演劇の魅力に取り憑かれた後、上京して名門・文学座付属演劇研究所で演技の基礎を徹底的に叩き込まれます。しかし、すぐに花開くことはなく、様々なアルバイトで生計を立てながら舞台に立ち続ける苦節の日々が続きました。

大きな転機となったのが、劇作家・三谷幸喜が主宰する劇団「東京サンシャインボーイズ」への合流です。1980年代後半から1990年代初頭にかけて、小劇場界を席巻した同劇団のエース格として、独特の風貌と計算し尽くされた間合い、そして哀愁漂うコメディセンスを開花させていきました。

そして1994年、彼の運命を決定づける作品が世に放たれます。フジテレビ系ドラマ『警部補・古畑任三郎』における巡査・今泉慎太郎役です。主演の田村正和さんが演じる怜悧な警部補から、おでこを「ピシッ」と叩かれながら翻弄される情けない部下役は、お茶の間の爆笑と共感を一身に集めました。単なる道化にとどまらず、時に見せる人間臭い弱さやペーソスは、西村まさ彦という俳優の底知れない表現力を全国区に知らしめました。

さらに映画界においても、1997年公開の映画『ラヂオの時間』で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞およびブルーリボン賞助演男優賞を総なめにし、同年の『マルタイの女』でも高い評価を獲得。その後も『王様のレストラン』『振り返れば奴がいる』、そして2016年のNHK大河ドラマ『真田丸』で放った「黙れ小童(こわっぱ)!」の名フレーズに至るまで、日本のエンターテインメント史に刻まれる数々の金字塔を打ち立ててきたのです。

渡辺 美咲

渡辺 美咲

ガジェット&アプライアンスライター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。