「全然つかめない君のこと」の曲名と元ネタ解剖|ないものねだりの真相
検索窓に「全然 つかめ ない 君 の こと」と打ち込むユーザーの多くが求めている答えは、KANA-BOONが手掛けたキラーチューン『ないものねだり』です。この曲は、彼らが大阪・堺のライブハウス「三国ヶ丘FUZZ」を拠点に活動していたインディーズ時代、2012年開催のオーディション「キューン20実録オーディション」でグランプリを獲得する原動力となった楽曲でもあります。
フロントマンである谷口鮪(Vo/Gt)の当時のインタビューや手記によると、本作は実体験に基づく生々しい感情と、若さゆえの焦燥感がダイレクトに反映されたものとされています。当時、生活費や活動資金を工面しながら深夜のスタジオで生み出されたギターリフとリズミカルな歌詞は、一度聴いたら頭から離れないフックを持っていました。2013年4月にリリースされた全国流通盤『僕がCDを出したら』のリード曲として収録されるや否や、全国のFM局や音楽専門チャンネルで大量オンエアされ、バンドを一躍全国区へと押し上げました。
曲名である「ないものねだり」という言葉は、仏教用語やことわざに由来する「自分にないものを欲しがり、現状に満足できない人間の業」を端的に指しています。手が届かないものばかりを追い求めてしまう人間の不器用さを、ポップでエッジの効いたロックサウンドへと昇華させた点こそが、本作が時代を超えて共感を呼び続ける原点です。