大相撲幕下は無給?関取昇進で収入が跳ね上がる衝撃の現実と裏側
幕下筆頭と十両14枚目。番付表のうえではわずか一枚の差に過ぎない。しかし、この一枚の境界線を超えられるかどうかで、力士の人生と懐事情は劇的に激変する。幕下筆頭で勝ち越して「十両昇進」を果たした瞬間、力士は初めて「関取」としての地位と権利を手にするからだ。
関取になると、それまでの無給生活から一転、月額100万円を超える毎月の基本給が確定する。さらに春・冬の賞与、本場所ごとの関取手当、さらには移動時の交通費に至るまで破格の優遇が与えられる。年収ベースで見れば、前前月まで年数百万円規模の支給しか得られなかった若者が、一夜にして1,500万円以上の年収を手にする計算になる。
収入だけではない。自分専属の「付き人」が付き、大部屋での雑居生活から個室での暮らしへと生活環境も一変する。締め込み(まわし)も締められるようになり、一人のプロ力士として社会的に認知される。この「天と地」の格差があるからこそ、関取昇進をかけた幕下上位の攻防は、観客の胸を打つ壮絶な鬼気迫るドラマを生み出すのだ。