ハンターハンターOp「大地を踏みしめて」の正体と全話継続の裏側
現代の連続テレビアニメにおいて、100話を超える長期作品でありながらオープニング曲を1曲も変えずに完走する事例は極めて異例です。特に読者・視聴者に大きな衝撃を与えたのが、シリーズ屈指の陰惨でシリアスな展開が続く「キメラアント編」に入っても『departure!』が継続されたことでした。
主要キャラクターの凄惨な死や、人間と異形生物の生存を賭けた狂気が描かれる本編の直前に、眩しいほど明るい『departure!』が流れる演出には、当時ファンからも「感情の温度差がすごい」「情緒がおかしくなる」と大きな話題を呼びました。
全編を通して曲を変えなかった最大の理由は、「どれほど物語が暗闇に堕ちようとも、本作は父親を追うゴンの旅立ち(departure)の物語である」という原点をブレさせないためです。凄惨な展開の前にあえてゴンの純真無垢な出発点を突きつけることで、のちに訪れるゴンの精神的崩壊(ゴンさん化)の悲劇性をより際立たせるという、演出上の計算された対比効果が生み出されていました。