二輪の自動車以外の自動車通行止めの意味とは?通れる車種と罰則を解説
警察庁や各都道府県の公安委員会が、わざわざこのような回りくどい名称の標識を設置するのには、交通工学および生活環境保全上の明確な理由があります。
第一の理由は、「道路構造上の限界(幅員の狭小)」です。城下町の名残を残す旧市街地や山間部の集落、古くからある住宅街の道路は、有効幅員が3メートルから4メートル未満と極めて狭い場所が珍しくありません。こうした狭隘路に四輪乗用車が進入すると、対向車との離合(すれ違い)が完全に不可能となり、大規模な立ち往生を招きます。しかし、車幅が1メートル前後に収まるバイクや原付、自転車であれば、歩行者と安全にすれ違いながら円滑に通行できます。
第二の理由は、「通過交通(抜け道利用)の排除と通学路の安全確保」です。幹線道路の渋滞を回避しようとする四輪ドライバーが、通学路に指定されている細い生活道路へ猛スピードで進入してくる「ラットラン走行」は、長年深刻な社会問題となっています。地域住民や児童の生命を守るため、物理的に危険な四輪車のみを排除し、地域住民の日常的な足であるバイクや原付の移動自由度だけを確保するために、この標識が極めて有効に機能しているのです。
ここで混同されやすいのが、「二輪の自動車・原動機付自転車通行止め(規制標識305)」との違いです。この305番の標識は、白地に赤い斜線の中に「バイクの側面イラスト」が描かれており、意味合いは真逆となります。305番は騒音被害の著しい深夜の峠道や、二輪車の重大事故が多発する有料道路、高架橋などに設置され、バイクと原付の進入を禁止して四輪車の通行を許可するものです。両者の目的と性格は180度異なっています。